プライスアクション入門 〜ローソク足だけで相場を読む基礎〜

トレード戦略

はじめに

さて、しいたけです。

今回はプライスアクションです。

まず、インジケーターや複雑なテクニカル分析を覚える前に、「相場そのものの動き」を理解することが大切です。

そのための第一歩がプライスアクション(Price Action)です。

プライスアクションは、ローソク足や価格の動きから、今どちらの勢力(買い手 or 売り手)が強いのかを読み取るシンプルな手法です。

特別なツールは不要で、どんな相場・時間軸でも使えるのが大きな魅力です。

この記事では、FXや株、仮想通貨などどの市場でも通用する「プライスアクションの基本」を、初心者にも分かりやすく解説します。

では、早速…

プライスアクションとは?

プライスアクションの定義

価格の動きそのもの(ローソク足の形・組み合わせ・動くスピードなど)から相場の方向性を予測し、売買判断をする手法です。

特徴と利点

1. 遅延がない – インジケーターは過去データの計算結果なので遅れが生じますが、プライスアクションはリアルタイムで判断できます。

2. 全市場・全時間軸で使える – 株、FX、先物、仮想通貨…すべてのチャートに共通します。

3. シンプル – 価格と時間だけを見ればいいため、情報過多になりません。

ローソク足の基本構造

ここは前回の復習ですね。

プライスアクションを理解するには、まずローソク足の意味を押さえる必要があります。

1本のローソク足は、以下の4つの価格で構成されます。

始値(Open):ローソク足の時間が始まったときの価格

終値(Close):ローソク足の時間が終わったときの価格

高値(High):その時間内の最高値

安値(Low):その時間内の最安値

色と意味

陽線(緑または白):終値が始値より高い → 買い圧力が強い

陰線(赤または黒):終値が始値より低い → 売り圧力が強い

ヒゲの役割

上ヒゲが長い → 上方向に試したが押し戻された(売り圧力)

下ヒゲが長い → 下方向に試したが押し戻された(買い圧力)

ポイント:ローソク足では「終値」が最も重要視されます。なぜなら、売り手と買い手の最終的な力関係が反映されるからです。

代表的なプライスアクション

ピンバー(Pin Bar)

• 長いヒゲと小さな実体が特徴

上ヒゲが長い → 上昇を試みたが失敗(売り優勢)

下ヒゲが長い → 下落を試みたが失敗(買い優勢)

• 反転のサインとして有名です。

インサイドバー(Inside Bar)

• 前の足の高値と安値の中に収まるローソク足

• 相場のエネルギーが蓄積されている状態です。

• ブレイク方向に大きく動く可能性があります。

アウトサイドバー(Outside Bar)

• 前の足の高値・安値を両方更新

• 強い方向感を示すサイン

• トレンド継続時によく出ます。

④エンドルフィンバー(Engulfing)

• 2本のローソク足で、後の足が前の足の実体を完全に包み込む

• 上昇エンゴルフィンバー→ 強い上昇圧力

• 下降エンゴルフィンバー→ 強い下降圧力

アウトサイドバーとの違いは、上昇フィンバーでは前の足の安値を更新する必要はありません。

前の足の高値を更新しつつ、実体で前の足の始値を超えるのが条件です。

ダブルトップ / ダブルボトム

• 高値(または安値)で2回止められるパターン

• 反転ポイントとして認識されやすい

ここに載せたのはあくまで1例であって全てのプライスアクションを載せると終わらなくなります。

興味のある人は私のXアカウントのハイライトにプライスアクションの表がありますので確認してください。

騙しを防ぐコツ

プライスアクションは強力ですが、誤認識(ダマシ)を避ける工夫が必要です。

1本の足だけで判断しない

→ 前後の流れや複数の足でのコンテキストを確認してください。

どのような場面で出たのか?が重要です。

上位足の方向を確認

→ 5分足で反転パターンが出ても、日足ではトレンド継続中かもしれません。

上位足の方向に逆らわないトレードを心掛けてください。

時間帯と出来高を意識

→ 東京・ロンドン・NYなどセッションごとの特徴を把握してください。

時間帯によって特徴があり騙しが発生します。

指標発表直後は注意

→ 瞬間的な動きでパターンが崩れることが多いです。

重要指標などの場合、相場が落ち着くまでは静観が正解です。

実戦での使い方

ステップ1: まずは上位足(例:日足・4時間足)で方向性を決めます。

ステップ2: 下位足(例:15分・5分)でパターン出現を待ってください。

ステップ3: 損切りと利確位置をエントリー時に必ず設定してください。

• 損切りはパターンの否定ライン(例:ピンバーならヒゲの先端の外)

• 利確は過去の高値安値や主要ゾーン

学習のコツ

• 過去チャートをスクショしてパターンを集める。

• ノートに「出現した場所」「その後の動き」を記録する。

繰り返しの検証が上達への近道です、面倒くさがらずに検証をしてください

まとめ

• プライスアクションは「相場の言葉」を読む方法です。

• 複雑なテクニカルよりも先に覚えるべき基礎スキルなので、必ず覚えてください。

• パターンの出現場所とコンテキストが成功率を大きく左右します。

いくつものパターンを検証して自分のスキルにかえてください。(得たスキルはずっと使えます、大変なのは身につくまでの検証です。)

よくある初心者Q&A

Q1. プライスアクションは初心者でもすぐに使えますか?

A. はい、ローソク足の形や動きを観察するだけなので、特別な計算や複雑な設定は必要ありません。

ただし、すぐに結果を求めすぎず、過去チャートでの練習を重ねることが大切です。

Q2. どの時間足で見るのが良いですか?

A. 初心者は、まず1時間足以上の上位足で流れを確認し、5分〜15分足でエントリーポイントを探すのがおすすめです。

短期足だけだとノイズが多く、ダマシに遭いやすくなります。

Q3. 1本のローソク足だけで判断してもいいですか?

A. 基本的にはNGです。

単体のローソク足は強いヒントにはなりますが、前後の流れや出現場所(サポート・レジスタンス付近かどうか)と組み合わせて判断することで精度が高まります。

Q4. インジケーターと併用した方がいいですか?

A. はい。特に移動平均線(MA)や出来高インジケーターと組み合わせると、「どのパターンが信頼性が高いか」をより判断しやすくなります。

ただし、インジケーターに頼りすぎると本来のプライスアクションの感覚が育ちにくいので注意してください。

Q5. ダマシを完全に避ける方法はありますか?

A. 残念ながら100%避ける方法はありません。

しかし、

• 上位足の方向を確認する

• 重要な高値安値やゾーン付近のパターンだけを狙う

• 指標発表前後は避ける

この3つを守るだけでも、精度はかなり上がります。

Q6. すべてのパターンを覚える必要がありますか?

A. いいえ。

まずは「ピンバー」「包み足(Engulfing)」「インサイドバー」の3つに絞って覚えましょう。

それらの出現場所と相場の文脈に慣れてから、他のパターンも取り入れると良いです。(少しずつ上達していけば問題ないです。)

Q7. FX以外でも使えますか?

A. 使えます。

株式、先物、仮想通貨など、ローソク足チャートがある市場なら全て有効です。

ただし、商品によって動きの癖があるので、事前に特徴を知っておくとさらに精度が上がります。

Q8. 練習はどうやってすればいいですか?

A. TradingViewなどのチャートツールで、過去チャートを止めて「この足の次はどう動く?」と予想する練習がおすすめです。

予想と結果を記録していくことで、視覚的に理解が深まります。

最後に

今回は、プライスアクションについて書きました。

教科書通りに覚えても、その損切り位置を狩るような手法も存在します。

しかしながら、応用は基本を知らないことにはできません。

1つずつ、ゆっくりと覚えていってください。

Xのハイライトにチャートパターンを追加しておきますので、興味ある人は勉強してみてください。

では、今回も最後までおつきあいくださりありがとうございました。

ごきげんよう( ´ ▽ ` )ノ🍄

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